Project

#04

お客さまのニーズ品質の担保を
両立したハイブリッド開発

Project Member

営業システム部 法人プラットフォーム構築プロジェクトチーム

  • 2023年度 入社

  • 2015年度 入社

  • 2022年度 入社

全社初プロジェクト挑戦

関西電力と契約をしている法人のお客さまの契約内容や、料金・使用量などの情報をオンラインで確認するための会員サイトの構築と運用を行っている。本サイトは、電気・ガスに限らず多様なソリューションを提供する法人のお客さま向けに、従来は商材ごとに分かれていた情報を一元管理できる仕組みを実現したものである。マルチクラウドとオンプレミスを組み合わせたシステム構成に加え、柔軟性と拡張性を高めるため、独立性を持たせたマイクロサービスはAPIにて連携する仕組みとなっている。
また今回のプロジェクトでは、画面開発をアジャイル開発、サーバーやデータ連携のバックエンド部分は、ウォーターフォール開発のハイブリット開発でプロジェクトを推進した。アジャイル開発は、関西電力グループで推進されており、画面の細かい操作性や使い方のイメージを関西電力の主管部門とすり合わせを行いながら、早めにフィードバックをもらうため採用した。
アジャイル×ウォーターフォールのハイブリット開発と複数チームによる大規模アジャイル開発は当社としても初の挑戦であった。
現在は運用保守も行っており、第2弾の機能拡張のリリースに向けて、日々プロジェクトは進行している。

大規模プロジェクト難しさ

アジャイルとウォーターフォールのハイブリット開発だったため、画面側の変更がバックエンドに影響を受けると、スケジュールやコストに直結する。そのため、プロジェクトの進め方に工夫が求められた。

バックエンドのデータは、将来的な変更にも対応できるように、初期段階から必要なデータを保持しておくなど、先を見越した考慮が必要であった。また、ハイブリット開発は初の試みだったため、通常のアジャイルの考え方をそのまま適用するのではなく、今回のプロジェクトに適用するためカスタマイズし、役割や会議体を変更するなど試行錯誤しながら進行した。
システムのデータの連携が複雑であることから、全てのテスト実施後の公開前には本番環境を使った最終リハーサルを実施した。料金や契約情報を確認するシステムゆえに、表示内容に誤りがあってはならないという強い責任感のもと、約1か月かけて徹底した検証を行い、無事に公開を迎えた。
プロジェクトは、10以上のチームに分かれて遂行。アジャイル開発を推進している部署やAWS等のインフラをサポートする部署など、社内の様々な部門の有識者が参加し、約100名の大規模プロジェクトとなった。

今回課題次回活かすために

お客さまのニーズを叶えるため、画面開発側とバックエンドで綿密な連携が不可欠であった。アジャイル開発で操作性を高めつつ、バックエンドには品質を重視したウォーターフォールを適用することで、終盤の仕様変更を最小限に抑えることができ、ハイブリッド手法の強みを最大限活用できた。

また、画面部分をアジャイルで進める際にも、事前にある程度の設計を固めることで、後工程に大きな影響が出ないよう工夫を加えた。第2弾リリースに向けてはこの学びを活かし、要件定義後に基本設計を実施。その後にアジャイルとウォーターフォールを組み合わせて開発を進行することで、変更や手戻りを減らし、よりスムーズな開発体制を構築している。
現在サイトの利用者は右肩上がりに増え、成果を上げている。

会社指標になるシステム目指して

第2弾のリリースではメインの機能追加を控え、さらに多くの利用者を想定した開発が進んでいる。前回以上にスケジュールと品質を担保しつつ、課題点を改善しながら進めていきたい。次回リリース後以降も、他のシステムの機能吸収など将来的な展望はあり、継続的な機能拡張も視野に入れている。お客さまにとって毎日使用する必要不可欠なシステムにするために、今後も機能拡張やシステムの改修と進化を続けていきたい。
また、自身の担当領域にとどまらず、プロジェクト全体の流れを理解し、チーム全体で一体感を持って取り組むことの重要性も強く実感した。
アジャイル開発の特長であるスピード感と柔軟性は、今後どんなシステムにも求められるものである。そのため今回のプロジェクトが前例となって、会社全体を引っ張って行けるようなシステムを目指して邁進していきたい。